はじめに
このシリーズ記事では、ECPowerを活用して顧客セグメントを作成し、LTV向上にむけたアクションを具体化していくステップを紹介していきます。ECPowerを使いはじめたばかりの方、もしくはECPowerの利用を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。
前回までの記事では、ロイヤル顧客をニーズごとに定義して、カスタマージャーニーを作ること、そこにRFMの考え方を加える方法について説明してきました。
この記事では、ECPowerで作成した顧客セグメントを実際にメールマーケティングやLINE配信ツールなどと連携をして、マーケティング施策を実施するための手順を説明します。
ECマーケターのための顧客セグメントツールECPowerについては、こちらをご覧ください。
リスト型顧客セグメントについて
ここまで説明をしてきた条件によって絞り込みを行う顧客セグメントは、ECPowerでは「条件型顧客セグメント」と呼ばれています。
条件型顧客セグメントに含まれる顧客は固定されておらず、日々の購買行動を反映して、セグメントに新しい顧客が含まれるようになったり、逆にセグメントに顧客が含まれなくなるといったことが起こります。
ですので、「条件型顧客セグメント」はストアのリアルタイムの状態を把握することに長けており、カスタマージャーニーのようなステップをうまく管理することができるようになっています。
一方で「リスト型顧客セグメント」は、作成時点で顧客が固定されるセグメントです。たとえばマーケティングを実施する際にリスト型顧客セグメントを作成しておくことで、一定期間のマーケティング施策の効果を正確に計測することができるようになります。
リスト型顧客セグメントを作成する
リスト型顧客セグメントは、下記の4つの方法で作成することができます。
条件から絞り込んで作成
設定した条件に作成時点で合致する顧客をリスト型顧客セグメントにします。
たとえば、条件型顧客セグメントで定常的に管理する必要はないが、施策を実施するためにリストを作成したいときなどに利用します。
条件型顧客セグメントから作成
既存の条件型顧客セグメントに作成時点で含まれる顧客をリスト型顧客セグメントにします。「顧客セグメントに対してマーケティング施策を打ちたい」という場面で最も利用される機能です。
リスト型顧客セグメントから作成
既存のリスト型顧客セグメントを組み合わせることで作成することができます。
リストAとリストBに共通して含まれる顧客のみを抽出したり、リストAとリストBを統合したり、リストAからリストBに含まれる顧客を除外することができます。
たとえば、マーケティング施策の対象顧客セグメントから、「受信拒否リスト」に含まれる顧客を除外するときなどに活用することができます。
CSVアップロードから作成
メールアドレスまたはShopify顧客IDのCSV形式ファイルから作成することができます。
たとえば、メール配信ツールで管理している配信拒否リストや、ロイヤリティプログラムApp上で管理しているVIP顧客リストなどをECPowerにアップロードして、顧客セグメントとして管理をすることができます。
これらの機能を利用すると、たとえばリスト型顧客セグメントから配信停止リストを除外する、といったことも可能になります。
リスト型顧客セグメントを他社ツールと連携する
リスト型顧客セグメントの顧客にShopifyタグを付与する
マーケティングツールがShopifyと連携することができる場合、ECPowerからShopify顧客タグを付与することで連携をおこなうことができます。
このように、リストの顧客に顧客タグを指定して付与することができます。
顧客タグの付与には件数に応じて数分~数十分かかります。タグの付与が完了した際には、ECPowerに登録されているメールアドレスに通知が送られます。
マーケティングツール側から指定したShopify顧客タグを絞り込み条件として、配信設定を行ってください。
付与した顧客タグを削除したい場合は、リスト型顧客セグメントの詳細画面から削除を行うことができます。
CSV形式でメールアドレスのリストをダウンロードする
マーケティングツールがShopifyと連携できない場合には、CSVのダウンロードにより連携を行うことができます。
各ツールの「メールアドレスからリストを作成する」機能を利用して、メール配信に活用してください。
まとめ
ECPowerの顧客セグメントを他社マーケティングツールで活用する場合は、「リスト型顧客セグメント」を作成したうえで、Shopify顧客タグ付与またはCSVダウンロードにより連携を行ってください。
次回の記事では、ECPowerを利用してマーケティング施策の効果を計測・モニタリングする方法について説明します。