どのようなビジネスにおいても顧客の好みやニーズを理解することは重要ですが、ECにおいては特に顧客と直接やり取りをする機会が少ないため、行動データから推測することが有効です。その中でも「ランディングページ」はどのような商品や訴求に惹かれてサイトを訪れたのかについて多くの示唆をもたらすデータです。初回購入やリピート購入でどのように異なるかどうかを理解し、リピート施策に活用しましょう。
「最も顧客数の多い流入ページ 」レポートとは
流入ページ(Landing Page)とは
オンラインストアにおいて、流入ページ(Landing page, または ランディングページ)は、購入を行ったセッションで最初にアクセスしたページです。検索エンジン経由で特定の商品のページに直接訪問しているケースもあれば、広告などのマーケティングキャンペーンのために作成したページの場合もあります。これらのデータは、顧客がどのような商品や訴求に惹かれてサイトを訪れたかを表すデータとして有益です。
🌐 「流入ページ」別 全体での人気度(%) 【顧客数比率】
顧客セグメントの中で、どのような流入ページが人気なのかについての基礎的なインサイト得ましょう。
たとえば以下の例では、「24SSリピーター顧客セグメント」内においては7割以上がサイトの'products/top'のページから開始したセッション経由で購入したことがある、というインサイトを得ることができます。
これを応用することで、たとえば「直近1か月の新規顧客」などのセグメントで、どのような流入ページが人気か?昨年の新規顧客と比べて特徴的な部分はあるか?といった観点から集客経路についての分析を行うことができます。
テーブル形式で表示すると上位100項目までのデータを表形式で確認でき、CSVでデータをダウンロードできます。
🌐 「流入ページ」別 4月、5月、...の購入者数の推移 【月次集計】
流入ページごとに各月に何人の購入者がいたかの推移を、顧客セグメントごとに把握しましょう。
たとえば以下の例では 'products/top'から始まったセッションからの購入が2024年5月に跳ねていることがわかります。どのような要因でデータの変動が起きていたかを推測する手がかりとして活用してください。
テーブル形式で表示すると上位100項目までのデータを表形式で確認でき、CSVでデータをダウンロードできます。
🌐 「流入ページ」別 初回、2回目、...での購入者数 【次数別集計】
それぞれの顧客にとっての初回、2回目、3回目の購入、または2回目以降のすべてのリピート購入において、どの流入ページを選んだ人が多かったかについてのインサイトを得ましょう。
たとえば以下の例では、サイトのトップディレクトリおよび'products/top'経由のセッションから購入した人数を、初回・2回目以降、2~4回目といった観点で比較しています。
テーブル形式で表示すると上位100項目までのデータを表形式で確認でき、CSVでデータをダウンロードできます。
ちなみに、応用編として、このインサイトを「初回購入時の流入ページ」に基づく顧客セグメントでフィルタする場合の分析例をご紹介します。
・「2回目」の列を見ることで、初回に流入ページXを購入した人が、2回目を購入する際に人気だった流入ページは何か?が分かります。
🌐 「流入ページ」別 1回だけ購入 vs リピート購入した顧客 【件数別集計】
顧客セグメント内で「リピーターの割合が多い流入ページ」についてのインサイトを得ましょう。それぞれの流入ページの、1回だけ購入した顧客の割合と、2回以上購入した顧客の割合を比較することができます。
たとえば以下の例では、それぞれの流入ページでゴールドの色がついている部分が'1回のみ購入した顧客の占める割合'、それより右側が'2回以上購入した顧客の占める割合'を示しています。'products/top'経由のセッションから2回以上利用している顧客が比較的多いことがわかります。
テーブル形式で表示すると上位100項目までのデータを表形式で確認でき、CSVでデータをダウンロードできます。
なぜ「最も顧客数の多い流入ページ」レポートが重要か
それぞれの購入におけるカスタマージャーニーの入り口を把握することは重要です。特にキャンペーンごとに訴求内容を明確にしたランディングページを作成している場合、それぞれの顧客がどのような訴求に惹かれて訪問したのかを示す貴重なデータとなります。どのようなメッセージに惹かれてストアを訪れた顧客なのかを確認して、潜在的なニーズや好みをより深く理解しましょう。
活用例 - おすすめの顧客セグメント
「最も顧客数の多い流入ページ」レポートをどのような顧客セグメントでチェックするとよいか、いくつか例をご紹介します。
- 初回の購入商品に基づく顧客セグメント:それぞれの商品ごとに、どのようなランディングページから購入に至っているかをチェックしましょう。直接その商品にたどり着いたのか、それとも別の商品に惹かれて訪問したが最終的にその商品にたどり着いているのか、といった観点からデータを確認して、サイト上の導線を最適化しましょう。
- リピート・ロイヤル顧客セグメント:現在のロイヤル顧客が、実際に初回・2回目以降でどのようなページから購入することが多いのかについて理解を深め、どのようなメッセージや訴求がロイヤリティに繋がっているのかについての示唆を得ることができます。
「最も顧客数の多い流入ページ」レポートを最大限に活用することで顧客の好みやニーズに対する理解を深め、集客施策やリピート施策を改善し、お客さまに寄り添ったコミュニケーションを実現しましょう。ぜひレポーティングのための単なる数値としてだけでなく、顧客理解を深めるために活用してみてください。