
このユースケースでは、すでにロイヤル顧客になっている顧客の購買傾向を分析し、その特徴をもとに、これからロイヤルへ育てていくための施策を設計する方法を解説します。
ロイヤル顧客は例外的な存在ではなく、一定の行動パターンの延長線上にいます。
そのパターンを正しく捉え、他の顧客に当てていくことで、効率よくロイヤル顧客を増やすことができます。
「なぜ買ってくれないのか」を探るのではなく、「なぜ買い続けてくれているのか」を起点に考えることがポイントです。
解決する課題
顧客育成を考える際に、離脱理由や不満点ばかりに目が向いてしまうケースは少なくありません。
しかし、「なぜ買わないのか」を起点に施策を考えても、改善の方向性が曖昧になりがちです。
一方で、すでに買い続けてくれているロイヤル顧客には、明確な特徴や行動の共通点があります。
成果を出している顧客を基準にしなければ、育成施策は再現性を持ちません。
できるようになること
このユースケースを実践すると、ロイヤル顧客がどのような購買行動を積み重ねて現在の状態に至っているのかを把握できるようになります。
ロイヤル顧客特有の購入頻度、購入商品、購入ステップが明確になります。
その結果、ロイヤル顧客の特徴を、まだロイヤルになっていない顧客に当てはめる形で、育成施策を設計できるようになります。
ユースケース
STEP1:ロイヤル顧客をセグメントする

最初に行うのは、ロイヤル顧客を明確に定義し、セグメントとして切り出すことです。
定義方法は一つに限らず、購入回数、一定期間の購入金額、ロイヤリティランクなど、事業に合った基準を設定します。
重要なのは、「感覚的にロイヤルそうな顧客」を選ぶのではなく、誰が見ても再現できる条件で定義することです。
STEP2:ロイヤル顧客の各ステップでの行動を分析する

次に、ロイヤル顧客がどのような購買ステップを経て現在に至っているのかを確認します。
初回購入から2回目、3回目、そしてロイヤルになるまでの各段階で、どのような行動を取っているのかを整理します。
例えば、初回購入で選ばれやすい商品は何か、購入間隔はどの程度か、特定の商品やカテゴリを起点にリピートしているのか、といった特徴が見えてきます。
ロイヤル顧客を「結果」として見るのではなく、「プロセス」として捉えることが重要です。
STEP3:ロイヤル顧客の特徴を、未到達顧客に当てはめる

最後に、ロイヤル顧客から抽出した特徴を、まだロイヤルに至っていない顧客に当てはめます。
ロイヤル顧客と同じ行動を取り始めている顧客や、特定のステップまで進んでいる顧客を見つけ出します。
その顧客に対して、ロイヤル顧客が通ってきた道をなぞるような施策を設計することで、無理のない育成が可能になります。
ロイヤル顧客を目指して引き上げるのではなく、ロイヤル顧客に近づいている顧客を後押しするイメージです。
まとめ
ロイヤル顧客を増やすために重要なのは、買ってくれない理由を探すことではありません。すでに買い続けてくれている顧客を深く理解し、その特徴を広げていくことです。
ロイヤル顧客は偶然生まれているわけではなく、一定の購買傾向の積み重ねによって生まれています。
まずは、ロイヤル顧客がどのような道筋をたどってきたのかを整理するところから始めてみてください。

